冨山和彦氏、法曹志願者低迷に危機感「人材獲得競争は熾烈。リスクとリターンが合わないと、若者はこない」
文系最難関の試験とうたわれてきた「司法試験」。死にものぐるいで勉強しても合格が難しい「狭き門」で、突破した人は「法曹」という資格だけでなく、社会的なステータスも得ていた。
一方で、司法制度改革の目玉だったロースクール開校から20年を迎える中、一時的に多様な人材があつまったものの、司法試験の受験者数は低迷している。
また、東京大学法学部の学生の中では、就職先として、外資系金融やコンサルを選択する傾向が高まっているとも言われている。はたして、職業としての「弁護士」は魅力がなくなったのだろうか。
11月27日に都内で開かれたシンポジウムで、ビジネス界で著名な冨山和彦氏が登壇した。在学中に旧司法試験に合格したこともあり、法曹への関心が高い。
冨山氏は「司法試験で(法曹の)質を担保することはナンセンスだ」として、現行制度の改革を説いた。
